校長 ごあいさつ

 2021年4月に附属中学校・高等学校長として着任し、1年が経ちました。私が本校に着任する際、この学校に対するイメージは、非常にポテンシャルの高い学校だというものでした。生徒のみなさんや教職員のレベルの高さは想像通りで、単に入試偏差値や進学実績に表出するものだけでなく、大学進学後、あるいは就職後に大いなる果実をつけるであろう、非常に深い探究力を育成できていることに敬服しました。同時に、その魅力を受験生やその保護者へきちんと伝えることや、学校全体のコミュニケーションを活性化することの必要性も感じました。私が率先垂範すべきだと考え、学校説明会等では、冒頭の校長挨拶を最小限の長さにとどめつつ、本校の1番の自慢は何と言っても生徒のみなさんであり、2番はそんな素晴らしい生徒にしっかり寄り添って伴走する教職員であること、そして、「最新の工学院が最高の工学院」であるために、常に改善を行なっている旨を伝えています。生徒や保護者のみなさんや教職員がいつでも気軽に校長とコミュニケーションできるよう、校長室はオープンドアポリシーとし、常に入口を開放しています。毎日たくさんの生徒が校長室へやってきていろんな話をしてくれます。私から助言することもあれば、生徒のみなさんから提案を受けることもあります。とにかく、いろんな人とコミュニケーションを重ねることこそが、この学校をよりよくするための最短かつ必須のことだと考えています。
 2021年度を総括すると、「募集・広報の拡充」については、中高とも、志願者数を前年比50%増とすることができました。「K-STEAM 教育の推進」については、高校の新カリキュラムを策定したほか、Cambridge International School やMicrosoftShowcase School に認定されたり、学習塾が勧める中高一貫校ランキング2021の「ICT 教育に力を入れている中高一貫校」で1位* となったりするなど、高い外部評価を得ました。「大学/ 外部機関との連携」については、工学院大学との密な連携を進めた他、電気通信大学・東京薬科大学・麻布大学・東京経済大学・法政大学・APU・八王子市・住友商事などとの連携教育活動を実施しました。電気通信大学とは、クロスアポイントメントにより、本校進路指導主任が電気通信大学アドミッションセンター特任准教授に就任するなど、強力な提携関係を構築しました。「進路指導実績」も、工学院大学へ71人、東京工業大学・北海道大学・東京医科歯科大学などの国公立大学へ14人、早慶上理ICUに33人、GMARCH に50人、海外大学へ12人など、素晴らしい成果を出してくれました。2022年度は、この流れをさらに加速させていきたいと考えています。同窓会のみなさまには今後ともご支援賜りますようよろしくお願い申し上げます。

*大学通信ONLINE 2022年2月4日