2022年度も新型コロナウイルス感染症の影響に翻弄される1年でした。ただ、社会全体が落ち着きを取り戻しつつあり、本校においても、高尾山強歩大会、プロジェクトツアー(中)、芸術鑑賞教室、マルタ島語学留学、夢工祭、体育祭、グローバルプロジェクト/MoG(高)、合唱祭(中)、映像祭(中)、オーストラリア異文化体験研修(中)など、さまざまな行事を実施することができました。
また、2022年度から部活動指導員やチューター(大学生による部活動支援員)を導入し、部活動の活性化と教員の負担軽減を進めることもできました。そうした中、柔道部のインターハイ出場をはじめ、充実した活動を展開してくれました。そういった活動も、同窓会のご支援があってこそだと思っています。心より御礼申し上げます。
2022年度に新たに始めた事業もいくつかあり、その中の1つが、リクルートと連携した放課後自習室です。リクルートの教室長をはじめ、さまざまな大学の優秀な学生がチューターとして常駐し、わからない内容の指導や発展的内容の学習支援、さらには進路相談と、その中身は非常に充実しています。ICTを活用して、PBL/PILで進めている本校の先進的な学びに注目が集まりがちですが、地に足のついた基礎的学習基盤の確立にもしっかり取り組んでいます。
2023年度入学生の募集状況も順調で、中学も高校も昨年度比で4割近く受験生が増加しました。昨年度も受験生を大きく増やしていますので、本校の魅力が受験生やそのご家族にしっかり届いていることを実感しています。
さて、近年の情報技術の進展はめざましく、特に、AIの発展には目をみはるものがあります。昨年11月30日にAIチャットボットであるChatGPTが公開されました。ChatGPTは幅広い分野の質問に詳しくて自然な回答を生成できることから注目を集めています。わからないことを質問すると丁寧に教えてくれるし、条件を指定すれば素晴らしいプログラムコードを生成するし、長文を与えると的確に要約してくれるし、大学入試問題を解かせたら高得点を取得するし、小説を書くなどの創造的なこともやすやすとこなすし、その機能には驚くばかりです。しかしこれはAI技術のほんの一部に過ぎません。AIが人間を超えてしまう技術的特異点(シンギュラリティ)は2045年頃ではないかと言われていました。しかし、ChatGPTを使っていると、シンギュラリティはそんな遠い未来ではなく、もう目の前まで来ているのではないかと感じます。その時に、我々に求められる能力や価値観は、今まで求められてきたものとは異なるのではないかと思っています。本校は、環境の変化にしなやかに対応し、新しい世の中をリードできる人材を育成してまいります。
同窓会のみなさまには今後ともご支援賜りますようよろしくお願い申し上げます。